⼀般的に漢⽅薬は、⼀定の理論に基づいて配合された
複数の⽣薬の組合せで成り⽴っています。
個々の⽣薬が果たす役割は⾮常に⼤きく、その品質は漢⽅製剤の品質に直結しています。
原料が天然産物ですので、常に同品質の漢⽅製剤を提供するために、
⼀定品質の⽣薬確保と管理が必要不可⽋となります。
クラシエでは漢⽅製剤の品質確保のため、
原料⽣薬の選定と管理体制にこだわりをもって取り組んでおります。
原料⽣薬の品質は、同じ基原植物でも産地や気候、
採取時期、採取後の保存⽅法など、さまざまな条件
により変動します。
その品質変動を極⼒少なくして安定確保するため
に、クラシエでは、中国全⼟より産地を指定し、採
取時期を定めて集荷しています。
また、⼀部の⽣薬では、「⽇本薬局⽅」基準に加え独⾃の規格を設定し、品質確保に努める⼀⽅で、品質維持のために保存⽅法にも細⼼の注意を払っています。
そのための⽣産拠点として、中国に「⻘島華鐘製薬有限公司」を1988年に設⽴しています。
同⼯場は、中国政府の製造管理及び品質管理の基準(中国薬品GMP)のみならず、⽇本における製造管理及び品質管理の基準(⽇本の医薬品GMP)を満たしており、⽇本の製造と同様の基準に基づいた⽣産を⾏なっています。
毎日大量の生薬を使用するクラシエの高槻第二工場には、生薬の違和感に気づく生薬管理責任者という「目利き」がいます。西洋薬と異なり、生薬に含まれるさまざまな成分が一体となって効果を出す漢方薬は、成分を機械で測定するだけでなく、見た目や匂いの変化を察知する人間の五感を使った確認も、安定した医薬品品質を守るための重要な確認項目。高槻第二工場の生薬を秤量する担当者は「この生薬、いつもと違うところはないか?」そんなことも意識しながら作業しています。
漢方研究所では薬草園を保有しており、漢方薬の原料生薬となる植物を栽培しています。その薬草園から採取した原料生薬を分析して成分含有量等を計測。日当たりや、水分量、土壌の状態などでどのように変化するかを調べて、よりよい栽培法を探す研究をし、原料生薬を栽培する提携地域の方々にも共有しています。このように栽培段階からこだわりを持って研究ができるのも、原料生薬の調達からエキス粉末への加工、中間体の加工、最終製品の加工まで一貫製造を行っているクラシエの強みです。