竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)

    はじめに

    竜胆瀉肝湯は尿トラブルの中でも、排尿時に強い痛みのある方、残尿感、尿の濁りが気になる方にお勧めの漢方薬です。

    症状・働き

    膀胱に細菌などが入ることで、粘膜に炎症が生じ、排尿痛がおこります。また、排泄機能に異常をきたし、頻尿や残尿感が現れます。
    竜胆瀉肝湯は膀胱周囲の炎症を抑えることで、下腹部に起こった熱感や痛みを伴う排尿痛を改善します。また、利尿を促す働きもあり、膀胱内の細菌排泄の補助や、頻尿,残尿感の改善もします。

    ※このような症状に加え、高い熱が出た場合は腎盂腎炎(じんうじんえん)などの疾患が疑われますので、病院への受診をお勧めします。

    効能・効果

    体力中等度以上で、下腹部に熱感や痛みがあるものの次の諸症:排尿痛、残尿感、尿のにごり、こしけ(おりもの)、頻尿

    服用期間

    まずは4日程お試しいただき、
    効果実感があれば1ヶ月を目安に服用を続けることをお勧めします。

    他の漢方薬

    尿トラブルの症状で用いることができる漢方薬は、他にもあります。
    熱感を伴う排尿痛でお困りの方には『竜胆瀉肝湯』、急性症状で排尿痛より頻尿や残尿感でお困りの方には『猪苓湯』がお勧めです。

    注意点・併用

    他にお薬を服用している場合は、確認のため、かかりつけの医師、
    薬剤師または登録販売者にご相談ください。

    生活アドバイス

    細菌感染のきっかけには、下腹部を冷やすこと、排尿を我慢すること、疲労の蓄積などが挙げられます。身体に負担のない生活を心掛けましょう。