当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
はじめに
当帰芍薬散は、貧血気味で足腰が冷える方、生理不順がある方におすすめの漢方薬です。
症状・働き
冷え症、月経が遅れやすい、貧血で顔色が悪くふらつきやすいといった症状のある方は、体の栄養が不足している可能性があります。漢方ではこの栄養を「血」と言い、特に女性は、月経や妊娠・出産などで血を失いやすい傾向があります。
当帰芍薬散は不足した血を補うことで、これら女性特有の悩みに対応できる漢方薬です。頭重(ずじゅう)の改善も期待できます。
効能・効果
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り
服用期間
個人差はありますが、服用から1週間程度で症状の改善傾向が見られれば、体質に合っていると考えられます。まずは1箱お試しいただき、効果実感があれば1ヶ月を目安に服用を続けることをおすすめします。
服用前の気になる症状がなくなった時点で服用はおやめください。症状がない時は、体のバランスがうまくとれている状態ですから、予防的に服用することはお控えください。
他の漢方薬
女性の悩みの症状で用いることができる漢方薬は、他にもいくつかあります。
顔がのぼせて足が冷え、生理痛がつらい症状には「桂枝茯苓丸」、イライラして、生理不順を伴うような症状には「加味逍遙散」、便秘がちな方の生理痛や生理時の精神不安には「桃核承気湯」が適しています。最もご自身の症状にあう処方を選んで頂ければと思います。
注意点・併用
他にお薬を服用している場合は、確認のため、かかりつけの医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
服用アドバイス
栄養が足りていない状態なので、無理なダイエットや偏食などは避け、規則正しい生活リズムを心がけると良いでしょう。また「血」を補う食べ物としては、レバー、ほうれん草、プルーンなどがおすすめなので、ぜひ取り入れてみてください。