半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
はじめに
半夏瀉心湯は胃腸疾患の中でも炎症傾向が強く、胸焼けや吐き気、嘔吐の辛い方、神経性胃炎や口内炎でお困りの方にお勧めの漢方薬です。
症状・働き
食べすぎ、飲みすぎは胃に強い刺激を与え、胃部の炎症・胸焼け・吐き気を引き起こします。また、過度のストレスは胃酸の分泌を亢進させ、胸のつかえ、胃炎を招きます。
半夏瀉心湯は胃部の炎症を抑え、胸焼け・吐き気・嘔吐を改善します。また、精神を落ち着かせることで、ストレスから来る胸のつかえ感や胃炎症状を改善する漢方薬です。
効能・効果
体力中等度で、みぞおちがつかえた感じがあり、ときに悪心、嘔吐があり食欲不振で腹が鳴って軟便又は下痢の傾向のあるものの次の諸症:急・慢性胃腸炎、下痢・軟便、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃弱、二日酔、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症
服用期間
まずは3日程お試しいただき、
効果実感があれば1ヶ月を目安に服用を続けることをお勧めします。
他の漢方薬
胃腸症状で用いることができる漢方薬は、他にもあります。
ストレス性の胃炎、胸焼け、吐き気でお困りの方には『半夏瀉心湯』、急性の吐き下しが辛い方には『胃苓湯』、食欲がなく何を食べてもおいしく感じない方には『六君子湯』がお勧めです。
注意点・併用
他にお薬を服用している場合は、確認のため、かかりつけの医師、
薬剤師または登録販売者にご相談ください。
生活アドバイス
食べ過ぎや飲み過ぎは胸焼けやげっぷ、吐き気などの原因になります。適度な量の食生活を心掛けましょう。また、ストレスを溜め込まないようにウォーキングなどの運動をすることもお勧めです。