柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

はじめに

柴胡桂枝湯は、かぜをこじらせてしまい微熱や悪寒が続いたり、吐き気を伴う胃腸型のかぜににおすすめの漢方薬です。

症状・働き

風邪が長引きこじらせると、体力が消耗し1週間近く発熱や軽い悪寒、関節の痛みなどが続くような症状が起こったり、またウイルスや細菌などが原因で吐き気や下痢をともなう胃腸炎の症状を引き起こすことがあります。
柴胡桂枝湯は、身体の中の熱や炎症を鎮めながら、胃腸を元気にして体力を補うようにして、長引くかぜを治します。微熱、腹痛、吐き気があるかぜの中期から後期の症状にも 効果が期待できます。眠くなる成分ははいっていません。

効能・効果

体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・はきけなどのあるものの次の諸症:胃腸炎、かぜの中期から後期の症状

服用期間

風邪の症状は急性のものであり、通常数日の服用で何らかの改善がみられます。数日服用しても症状の改善がみられない場合は、服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

他の漢方薬

風邪の症状に用いることができる漢方薬はいくつかあります。
風邪のひきはじめでのどが脹れて痛むときは『銀翹散』、風邪のひきはじめで、体がゾクゾクし、肩や首がこわばる症状には『葛根湯』を、風邪の引きはじめで強い寒気を感じ、身体の節々が痛むようなカゼには『麻黄湯』、から咳や痰がとれないような咳の出るカゼには『麦門冬湯』が適しています。

注意点・併用

他にお薬を服用している場合は、確認のため、かかりつけの
医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。

生活アドバイス

身体を冷やさないようにして、保温に心がけ、栄養に富んだ消化のよい食べ物をとり、身体を安静にすることが大切です。下痢やおう吐などの症状が続くと、脱水症状になる危険性が高まります。とくにお子様やご高齢の方は脱水症状になりやすいので、水分・栄養補給はしっかりと行いましょう。