抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

はじめに

抑肝散加陳皮半夏は「ちょっとしたことで怒ってしまう、周りにあたってしまう」というストレス症状にお勧めの漢方薬です。

症状・働き

自律神経の乱れなどによりイライラや不眠、緊張などの精神的症状が現れることがあります。漢方では、このような神経の高ぶりによって出てくる症状は、肝臓の肝気の高ぶりが原因と考えられています。
抑肝散加陳皮半夏は、肝気を抑えるという意味から「抑肝」と名前が付けられました。肝気を抑えることで、神経の高ぶりで生じる神経症、不眠症、小児夜泣き、更年期障害などの症状を改善します。消化器がやや弱い体質の方に適しています。

効能・効果

体力中等度をめやすとして、やや消化器が弱く、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症(神経過敏)、更年期障害、血の道症、歯ぎしり
(注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。

服用期間

抑肝散加陳皮半夏の服用期間としましては、服用後すぐに症状が落ち着く方もいらっしゃいますが、まずは1週間程服用して症状の改善が見られれば体質に合っていると考えられますので、1ヶ月を目安に服用されることをお勧めします。

使い分け・他の漢方薬

ストレス症状に用いることができる漢方薬は、他にもいくつかあります。
「ちょっとしたことで怒ってしまう、周りにあたってしまう」という症状には『抑肝散加陳皮半夏』が、「イライラしやすい、あれこれ考えて寝つきが悪い」という症状には『柴胡加竜骨牡蛎湯』が、「神経質ですぐそわそわする、緊張して汗をかきやすい」症状には『桂枝加竜骨牡蛎湯』が適しています。
また、『加味帰脾湯』は「不安感があり眠りが浅く、夢を多く見る」症状に、『加味逍遙散』は「イライラやのぼせ」の症状に適しています。最もご自身の症状に合った処方をお選びください。

西洋薬との併用

他にお薬を服用している場合は、確認のため、かかりつけの医師、薬剤師又は登録販売者にご相談ください

服用アドバイス

冷たい飲食物や生ものは控え、温かい消化の良い食べ物を取り入れると良いでしょう。イライラや不眠、緊張などの精神的症状にはショウガやシソ、ゆり根、シナモンなどもお勧めです