栄養素である「血」が不足している状態。循環が悪くなることで、全身に栄養が行き渡らないため、貧血の傾向やめまい、しびれやけいれんなどの症状も現れます。また肌がカサカサしたり、抜け毛や白髪が増えたりする傾向があります。
朝食をしっかりとり、激しい運動ではなく、ゆったりウォーキングなど、リラックスできる軽い運動を楽しみながら始めてみましょう。夜更かしや、目の酷使をしないように気をつけましょう。
好きなものだけではなく、いろいろな種類の食材をバランス良くとるよう心がけましょう。不足している「血」を食事から補うため、「血」を増やすはたらきのある色の濃い食べ物、黒ゴマ、黒豆、プルーンなどの黒色食材、ニンジン、トマトなどのビタミン類の多い赤色食材を積極的にとりましょう。そのほか、牡蛎、レバー、ほうれん草なども補血作用に優れています。
「血」の巡りが悪くて滞り 、体に栄養素が巡らない状態。巡りが悪いことから、皮膚のトラブル(しみ、くま、ニキビ、肌あれなど)として現れます。また、血行が滞った場所が痛む ことから、肩こりや関節痛、頭痛などもまねきやすい傾向があります。
適度な運動やストレッチを毎日の習慣にしましょう。デスクワークの人は、同じ姿勢を長時間続けないように、適度に休憩を入れて、軽く体操&目を休めましょう。そして、できれば軽い運動で血行を良くし、一日の終わりには、シャワーではなく、湯船にゆっくりつかって体を温めます。たまには温泉に行って、広い湯船でリラックスするのもよいでしょう。
「血」の流れを促して、新陳代謝を良くするには、体を温めるウナギ、羊肉などの食材がおすすめです。また、タマネギ、ニラなどの香りのある野菜、青魚などは、停滞している「血」を動かすとされています。香辛料を加えるのも効果的です。
「気」が不足している状態。エネルギーが足りていないので、疲れや倦怠感があり、体が冷えます。胃腸も弱く、食欲不振や胃もたれ、軟便・下痢をしやすいほか、体力もなく免疫機能も低下し、風邪を引きやすい傾向にあります。
とくに元気が足りていないので、仕事や勉強はほどほどにして十分な睡眠をとって過労を避けましょう。軽い運動、空気のおいしいところでの散歩など、楽しめる趣味を見つけるのもおすすめです。なお、胃腸が弱いために食べ物からエネルギーをつくり出せないタイプの人が多いので、消化が良いものを食べ、良く噛んで腹八分目を心がけ、規則正しい食生活を送りましょう。
体が芯から冷えていることが多い気虚の方は、冷たい物や生ものは避け、体を温め消化が良く、胃腸に負担がかからないものを食べましょう。米、イモ、豆、キノコ類や牛肉、鶏肉、豚肉、ウナギ、エビなどがおすすめです。
「気」の巡りが悪く停滞している状態。主に自律神経系の緊張やコントロールができなく不安定な状態。精神的ストレスでイライラしたり、不安、憂鬱感を感じます。「気」の巡りが悪いので頭痛があったりもします。
朝起きたら窓を開けてゆっくり10回程度深呼吸を数日続けると、一日を落ち着いたココロではじめられるといわれています。趣味をもって楽しみ、リラックスできる時間をもつのも大切です。体のどこかで「気」が滞っているので、ゆっくりと過ごす時間を作るよう心がけましょう。
「気」を全身にめぐらせるのは「肝(かん)」のはたらきなので、肝に良い食材を積極的にとるようにしましょう。すっきりとした香りの良いタマネギ、ハーブなどの野菜や、グレープフルーツ、ミカンなどの柑橘類、酸味のある食べ物がおすすめです。
水分代謝が悪く、「水」が体内で停滞している状態。余分な水分が溜まっているので、ぽっちゃり体型で、汗をかきやすく軟便下痢気味の傾向があります。頭や体が重だるく感じやすいのも特徴です。
水分の摂りすぎや冷たい飲み物を避けて、常温か温かいものをとったり、なるべく薄着しないようにしたりすることで、冷えに気をつけて保温を心がけ、体をケアしましょう。適度な運動で汗を流すなど、体にたまった水分を出すことに気をつけましょう。
停滞する「水」の偏りをなくして、全身の循環を良くする、小豆、ダイコン、ウメ、リンゴなどがおすすめです。また、体を活性化させる香辛料もよいでしょう。海藻やキノコ類も「水」の動きを良くします。体が冷えないように、紅茶など、適度に温かい飲み物もいっしょにとるように心がけましょう。
「水」が足りていなく、体にうるおいがない状態。体をうるおし、熱をさますはたらきのある「水」がないので、熱によるのぼせや口渇が現れます。また皮膚に乾燥感があったり、からぜき、便秘傾向があったりします。
まず、夜型生活であるなら、そこを見直し、遅くとも日付が変わる前には眠るようにしましょう。また、お酒やタバコは体を乾かしてしまうので、うるおいが足りない陰虚タイプの方は、とくに控えましょう。適度な運動は必要ですが、「水」が足りず、いつも熱さを感じているため、汗のかき過ぎにも注意が必要です。運動後はたっぷりの水分補給もお忘れなく。
水分が不足しがちな陰虚の方は、体を熱くさせる辛味が強いものや熱いものなどは避けましょう。水分を補って体をうるおし、ほてりを冷ます、豚肉、卵、貝類、レンコン、キュウリ、トマトなどの野菜や果物を、積極的にとるようにしましょう。